** 今週のテーマ **********************

☆子どもの行動の目的に対応する!☆

********************************

◇前回は、子どもの行動の目的を考えてみようということで、関心を引
くという目的について考えましたが、今回は、前回の内容を踏まえて、
次の事例について考えてみてください。この事例は、教師研修の時に使
うものなので、お母さんやお父さんにとっては、ちょっと違和感がある
かもしれませんが、自分が教師になったつもりで考えてみてください。

◇以下の事例の対応方法を考えてみてください。

事例1)中学1年生の太郎は、板書をノートに写すのに大変丁寧で教師
    をイライラさせます。イメージの図でさえ、定規で丁寧に描き
    ます。字は一字一字時間をかけて丁寧に書きます。だから、他
    の生徒の2倍の時間を要します。
    丁寧に書くことが目的ではないので、もっと早く書くよう再三
    促しますが、相変わらずマイペースです。

事例2)小学5年生の花子は、やたら説明を聞き返します。
その度に教師は、「先生の説明をちゃんと聞いていましたか」と
イライラした態度で訊きます。
でも、結局説明をもう一度繰り返すことになります。

◇子どもの好ましくない言動を理解するには、自分の感情から理解する
方が簡単です。まず、子どもの行動を見て、自分がどういう気持ちになっ
たか考え、そして、そこから子どもに対する対応を考えてみてください。

◇それでは、考えていきましょう。基本的には、自分の感情から子ども
の目的を考え、対応することなのです。

◇まず、事例1(ノートに時間がかかる)で注目するところは、「イラ
イラさせます」という教師の感情です。こういう感情が引き起こされる
と言うことは、「注目を引く・関心を引く」ということが、生徒の目的
になっているということです。アドラー心理学では、そう仮説を立てます。

◇生徒は、丁寧に書くことを目的としているというよりも、教師に注目
してもらいたいのです。ですから、こういう時の対応は、無視するか、
ノートを書く時間を指示するのです。

また、他の生徒の良いノートを皆に示して、先生の関心を良いノートに
寄せるのです。そういう対応をしていくと、子どもは目的を達成する手
段を見直していくものです。

◇事例2(説明を聞き返す)も「イライラした」がキーワードです。
この花子さんは、教師に注目してもらいたいのです。もしかしたら、教
師の説明は、しっかり聞いているかもしれません。

ですから、教師は、「説明はこの一回だけだから、しっかり聴くんだよ」
といってから説明をするのです。花子さんが、説明を聞き返したら、相
手にしないで、もしどうしても聴きたかったら、授業後に聴きに来なさ
いといって、授業を進めれば良いのです。

◇今回の事例は、学校場面での事例ですが、この事例を親子関係の場面
に置き換えても、考え方は同じです。子どもの言動で、親の感情が引き
起こされる訳ですから、その引き起こされた感情を親が冷静になって受
け止め、子どもの言動の目的を考えるようにしてほしいのです。

◇そして親は、子どもの言動が、子どもの目的に合っているかどうかを
教えてあげてほしいのです。「こういう風にすれば、関心を持ってもら
えるのよ。今みたいな行動では、マイナスの関心しか持ってもらえない
わよ。それじゃ、逆効果でしょ!」と言うように。

今日から自分の感情をもとに、子どもの目的に対応してみてください。

『自分の感情をもとに、子どもの目的に対応しよう!』