☆ 勇気づけで受験生のパワーを引きだそう! ☆


受験は人生の重要な節目です。

 

私たちは、人生の中でいくつものハードルを越えて成長しますが、
受験も人生のハードルの一つです。

 

上手に超えることができれば、人生の大きな糧となり、成長につなげます。

ハードルを上手に超えるとは、必ずしも合格を意味するのではなく、
合格という目標に向かって、今できることを精一杯するということ。

 

そして、その結果を引き受けるということです。

 


受験が迫った今、親にできることは、子どもの不安をできるだけ

解消し、挑戦できる環境を創ることにあります。


そして、合否以上に
受験に向けた取り組みを振り返り、
進学後の生活に対して勇気づけることにあります。

 

 

母:「がんばってよ。A高校に合格しなければ、B高校(併願校)
   行くしかないんだから、B高校だと授業料も高いんだから・・・。
   A高校に落ちたら、近所の目もあるわよ」

 

子:「わかってるよ!(俺だって、A高校に合格したいに決まって
   いるじゃないか。でも、もしA高校に落ちたらどうしよう・・・)

 

これでは、無駄なプレッシャーをかけられただけで、受験にむけて
前向きに取り組めなくなってしまうかもしれません。

 

 

そこで、プレッシャーをかけまいと・・・

母:「あまり無理をしないでね。A高校がダメでも、B高校でいいじゃない」

子:「う~ん。(母さんは、どこの学校でも別に気にしていないんだ。
    じゃあそんなに頑張らなくていいのかな・・・)」

 

無理しすぎないで欲しいという親心も、言い方次第で、
期待されていないと感じて意欲を削いでしまうかもしれません。

 

それでは、こんな対応はいかがでしょうか・・・

 

 

母:「あなたが望んでいるようにA高校に合格できたらいいわね。
今までの中で最高に頑張って勉強しているのだから、
合格できるように願っているわ。お母さんには、願うことしか
   できないけれどね。」

 

子:「でも、A高校に落ちたらどうしよう。」

 

母:「今、頑張って勉強しているのだから、必ず合格すると願って
  いるけど、そういうこともあるかもしれなわよね。だから、安心
  して勉強できるように、B高校も受けるのだから、お母さんは
  心配していないわ。」

 

子:「でも、やっぱりA高校に行きたいな。」

 

母:「そうよね。A高校に行けたらいいわよね。
そして、B高校は、あなたにとってA高校程じゃないかも
しれないけれど、お母さんはB高校も良い学校だと思っているわ。

   だから、精一杯やってみて、万が一A高校がだめでも、
こんなに頑張って
いるあなたならB高校でさらに頑張ってくれると思っているわ。

   今は、先の心配はちょっと棚上げして、A高校合格のために
   今できることを精一杯してほしいな。」

 

子:「わかったよ。がんばるよ。ありがとう。」

 

いかがでしょうか?
前の二つのやり取りでは、親が子を励まし、気遣っているようで、
子どもには、強制と放任のアプローチです。

 

3つめの会話は、子どもの意思に沿って、親の意見を述べているだけなので、
子どもに届くメッセージは、関心と勇気づけなのです。

 

受験生をお持ちの保護者の皆さん。
受験の当事者はお子さんであることを再認識してアプローチして下さい。

吉報をお待ちしております。

 

メールマガジン【子どものやる気を引き出す!親のアプローチ】より

作者:井上郁夫(心理カウンセラー・学習スタジオクロスロード講師)