☆子どもに結末を体験させる☆子どものやる気を引き出す!親のアプローチⓇ@仲町台の個別指導塾

** 今週のテーマ **********************

☆ 子どもに結末を体験させる ☆

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親は何かと子どもの世話を焼きたいものです。「何で、こんなことまで
言わせるの!?」、「本当に世話が焼けるんだから」と言いながらも…。

世話を焼くことも程度の問題です。焼きすぎれば、子どもは、いつまで
経っても親の指示を待ったり、誤った指示に文句を言って、自分の問題
であるにもかかわらず、親の責任に仕立て上げることを学んでしまうか
もしれません。

母:「寒くなって来たから、風邪をひかないようにウィンドブレーカを
着ていきなさい!」
子:「大丈夫だよ!」
母:「大丈夫じゃないわよ!風邪をひけば辛いのはあなたでしょ!いい
から着て行きなさい」
子:「大丈夫だってば!風邪をひくのはお母さんじゃないんだから…」

母:「そんなこと言ったって、あなたが風邪をひいたら、何かと面倒み
なきゃならないでしょ!」
子:「だから、大丈夫だよ」

母:「何が大丈夫なのよ。つべこべ言わずに着ていきなさい」
子:「面倒くさいなー」

この結果、子どもが、寒い思いをしなければ、「だから、いらないって
言ったじゃん!」と文句を言われるかもしれませんし、もし、「着て来
てよかった」となれば、「無理やり着せられてよかった」なるかもしれ
ません。

後者の場合、感謝の気持ちが起きれば良いのですが、次の機会も親が自
分を守ってくれると学ぶとすれば、ちょっと心配です。子どもが自分で
考えて行動する機会を奪うことになるかもしれないからです。ちょうど、
野生の動物を動物園で飼育して、二度と野生に戻れなくなることに似て
います。

そこで、

母:「寒くなって来たから、風邪をひかないようにウィンドブレーカを
着ていきなさい!」
子:「大丈夫だよ!」

母:「そうは言っても、寒いから着て行った方がいいんじゃない?」
子:「僕は暑がりだし、大丈夫だよ!」

母:「そう。風邪ひかないようにね!」
子:「うん」

この結果、子どもが寒い思いをしなければ、「自分の判断が正しかった」
と満足するでしょうし、もし、寒い思いをしたとしたら、「くそー。お
母さんの言うことを聞けばよかった…、今度は着て出かけよう」と、
お母さんを恨むこともなく、自分の責任として学びの機会を得るのです。

このように、親の意見(気持ち)は、意見として伝えるものの、最終的
に子どもの決断を尊重し、その決断の結果を子ども自身に体験させる指
導法を「自然の結末」を体験させると言います。

結末が、取り返しのつかないことでない限り、親も疲れない有効な指導
法です。