☆行動コストを下げた表現を!☆子どものやる気を引き出す!親のアプローチⓇ@仲町台の個別指導塾

** 今週のテーマ **********************

☆ 行動コストを下げた表現を! ☆  

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◇子どもたちが自主的に勉強して欲しいと望むのは親としては当然のこ
とですが、自主的に毎日ある一定の時間、勉強して欲しいと思うのなら
ば、親の方もその水準をちょっと考えた方が良いかもしれません。そし
て、何のために毎日勉強するのかも明確にしておいた方がよいかもしれ
ません。

◇次に挙げる二つの約束は、どちらがやりやすいでしょうか。

1.毎日2時間勉強をする。
2.毎日15分漢字の練習をする。

◇どうでしょうか。1の場合は、行動コストが非常に高いのではないで
しょうか。毎日2時間も勉強をする!なんて並大抵の努力ではありませ
ん。もし子どもにそんな約束をしようとすれば、子どもは頑張って抵抗
するか、黙って聞いて、そんなことできるわけないじゃん!ということ
になってしまいかねません。

◇それに比べて2の場合はたった15分やればよいのです。これなら出
来る!と子どもが思えれば、この約束は100%でなくても果たされる
可能性が高いのではないでしょうか。それは、行動コストが低いからで
す。

◇私たち親は、毎日やるべきことに関しては、簡単に出来そうだと子ど
もが思えるものを約束することです。そのほうが、回り道なように見え
て、案外早道だったりするからです。

◇そしてもう一つは、やる内容を明確にすることです。上の約束の例で
言えば、1の場合は、2時間何を勉強するのか分からないのに対して、
2の場合は具体的になっていてやることが簡単です。やることが難しい
ものだと明確であっても行動コストは上がってしまうので、毎日取り組
むものに関しては、簡単なものを提案する方が効果的なのです。

◇そしてもう一つは、毎日やる理由と目的を明確にすることです。やる
理由については、「塵も積もれば山となる」式の考え方でも良いと思い
ます。たとえば、「1日15分やれば、365日で91時間以上にもな
るのだ。これを1週間に1回15分にすれば、年間でたったの13時間
だ。毎日やればやっただけ、あなたは前に進むのだ。」こんな感じでも
良いのです。

◇それでは、やる目的ですが、心理学では、近接目的と遠隔目的という
考え方があります。遠隔目的は、大きくなったらこうなるためとか、大
学受験のためとか、遠い将来のためにやるというものです。遠隔目的だ
けだと子どもたちは、なかなかやる気になりません。イメージがしにく
いからです。これも行動コストの面からいうと、コストが高いのです。

◇逆に近接目的は、言葉が示すように、目的を小さく具体的にして、自
分の現状に近い所に目的を置くというものです。目的を積み重ねて、大
きな目的にしていくというものですから、行動コストは低くなります。
先ほどの15分毎日やろうということと同じです。近接目的は、次のテ
ストまでにこの点数を取ろうとか、次は、英検を3級取ろうとか、すぐ
にやってくる結果を目指させるということです。

『行動コストを低くして、子どもの行動を促そう!』