☆ 起きない子に振り回されないコツ ☆

 

一年で一番寒い時期になって参りました。
さすがに大人でも布団やベッドから出るのが辛い時期です。

 

ただでなくても、慌ただしい朝にもかかわらず、
毎朝、子どもを起こすのに苦労しているお母さん
少なくないのではないでしょうか。

 

そこで今回は子どもの朝起きについて考えます。

 

母 :「太郎もう7時よ起きなさい!」


太郎:「起きるよ~(ムニャムニャ)」

 

しばらくして・・・

母 :「まだ起きていないの!」

太郎:「今、起きようと思ったところだよ」

 

母 :「いい訳ばかりで、毎朝毎朝全く世話に焼ける子なんだから」

 

太郎:「だから、今起きるっていってるじゃないか!」

 

母 :「つべこべ言わずに8時10分前よ!」

 

太郎:「えっ!なんで早く起こしてくれなかったんだよ。
    遅刻しちゃうじゃないか!」(慌てて支度をはじめる)

母 :「だから7時から起こしてるでしょ!」

 

 

親としては、何度も起こしているのに、この仕打ちはたまりませんよね。

しかし、もしかしたら、毎朝のこの親の苦労は親のアプローチが
招いているのかもしれません。

 

なぜなら、ぎりぎりの時間になったら子どもは起きるわけですから・・・

子どもは、親が起こしてくれているうちは、

まだ起きなくても大丈夫!」と感じているのかもしれないということです。

 

これでは、親は子どもと無意味なゲームをして疲れ切るだけです。

 

そこで・・・その日の夜。

 

母 :「太郎。あなたはもう自分で起きることのできる年になったの
    だから、お母さん明日から起こすのをやめるわ」

太郎:「何でだよ。それじゃ遅刻しちゃうよ」

 

母 :「遅刻はあなたの問題でお母さんには関係ないわよね」

太郎:「親だったら子どもを起こすのはあたりまえだろ」

 

母 :「どうせ起こしたって起きないじゃない。自分で目覚ましで起きなさい」

太郎:「うーん。できるだけ目覚ましで起きるけど、やっぱり心配なんだ。
    だから、起こしてよ」

 

母 :「そこまで言うんじゃ、仕方がないわ。

    かわいいあなたのために1回だけ起こしてあげるわ」

 

太郎:「1回だけ?」

 

母 :「そう。1回だけよ。それ以上なら今朝までと変わらないじゃない」

 

太郎:「それはそうだけど・・・わかったよ。
それじゃ、自分で目覚ましを7時にかけるから、
もし7時半になっても起きてなかったら1回だけ起こしてよ」

 

母 :「わかったわ。7時半に起きてなかったら1回だけ起こしてあげる。
    でも、それで起きなくてもお母さんは知りませんからね」

 

太郎:「わかったよ」

母 :「『わかったよ』じゃないでしょ。わかりましたお願いしますでしょ?」

 

太郎:「わかりました。お願いします」

母 :「これで契約成立ね」

 

 

いかがでしょうか。

 

ぎりぎりの時間になれば起きる子どもであれば、
恐らくこの契約通りに親がアプローチすれば、状況は劇的に変わるはずです。

是非、試してみて下さい。1回だけですよ。起こすのは。

 

でも、自分で起きてきたら、「めずらしい」なんて、冷かしてはダメです。

「あなたは本当に約束の守れる子ね」と言ってください。

 

メールマガジン【子どものやる気を引き出す!親のアプローチ】より

作者:井上郁夫(心理カウンセラー・学習スタジオクロスロード講師)