☆ 行動と人格を分けて表現しよう! ☆―子どものやる気を引き出す!親のアプローチ  @仲町台の個別指導塾

子どもは、本来、他者から注目されたいという本能を持っています。

小さな子どもであればあるほど、注目されることは保護されるため

の必須条件だからです。

 

ところで、大人が子どもにかける言葉は、子どもにとっては注目さ

れたと捉えることがあります。

 

例えば、「おとなしい子ね」、「面白い子ね」、「体が弱い子ね」

等は、その子どもに注目する言葉です。このような言葉で、自分を

表現されていると、その言葉にだんだん行動や人格が影響を受ける

ことがあります。

 

子どもが「大人しい子ね」と頻繁に注目されると、子どもは「『お

となしい』と注目される」と学び、やがて、「自分は大人しくな

くてはならない」と自分の行動を縛り付けることがあります。

同じように、「面白い子」と言われ続ければ、「自分は面白い子

でなければならない」となり、「体が弱い子」と言われ続ければ、

「体が弱い子でなければならない」と自分の行動を縛り付けるこ

とがあります。

 

体が弱い子でなければならない。というのは、ほとんどの方が問題

だと感じるでしょうが、「大人しい」とか「面白い」については、

特に問題を感じない方もいらっしゃるでしょう。「それは、良いん

ではないか」と。

 

確かに、良さそうに感じるのも理解できますが、問題は、「○○で

なければならない」という言い回しであり、とらえ方なのです。

面白い子と言われ続ける子でも、面白くないこともあるでしょう。

もし、面白くなければ、自分の存在意義はなくなると感じれば、

悲しいのに、無理に面白さを演じることになるかもしれません。

つまり、自然に起きる悲しい気持ちを表現できなくなるかもしれ

ないのです。

 

子どもの行動と人格を結び付ける表現が課題です。

「今日は大人しいね」

「面白いことをいうね」

「今日は体の調子が悪いのね」

というように、行動だけに言及して、人格に結びつけないことが

大切です。

 

テストで、100点取って来たときも、「100点取るなんて偉い子ね」

なんて言うと、100点とれなかった時は、自分に価値がないと感じ

る子どももいるようです。

こんな時も、「今回のテストでは100点をとれるくらい勉強をがん

ばったのね」というように言えばリスクが少ないものです。

 

子どもに声をかける時は、行動と人格を分けることを心掛けて下さい。

 

メールマガジン【子どものやる気を引き出す!親のアプローチ】より
作者:井上郁夫(心理カウンセラー・学習スタジオクロスロード講師)

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