☆説得するには!☆子どものやる気を引き出す!親のアプローチ®@仲町台の個別指導塾

**今週のテーマ************

☆説得するには!☆

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◇私(中土井)のセミナーや研修では、相手を説得するワークショップを
行うことがあります。相手の望まないものをまず聴いて、その望まないも
のを相手にやってもらうように説得するワークです。

まずは参加者の方に何もコツを告げずに行うと、大体は、無理やり説得し
ようとします。そして、相手は、押し付けられたように感じます。仕方が
ないから、その説得に乗っていこうという感じです。

◇説得は押し付けではありませんから、無理やり「ハイ!」と言わせても
意味はないのですが、中々うまく説得できないので、ついつい押し付けて
しまうのです。2回目は、説得のコツを説明して、再びワークをやっても
らいます。

◇説得のコツとは、相手のやりたくない感情を確認するところから始まり
ます。相手が、もしそのやりたくないことをやるとすれば、どういう条件
なら出来るのかを確認します。そして、もし、そのやりたくないことをやっ
たら、どんな状態に相手がなるのかを示します。当然、その相手が望む状
態になることを示します。

この時、重要なのが、話している過程で、相手の好きなことを聞いて、相
手が好きなことをしているとどういう感情や状態になるのかを確認してお
くことです。そうしないと相手が望む状態がわかりませんから。嫌なこと
をやっても、そういう好きなことをやった状態になれるとなれば、相手は
やりやすくなるものです。

お母さん:A君、来週から習字を習わない?
A君 :え~?嫌だよ!
お母さん:習字、楽しいわよ。
A君 :え~・・・。嫌だよ!
お母さん:なんでそんなに嫌なの?
A君 :習字って、結局は、勉強でしょ!嫌だよ。
お母さん:楽しくないってこと?
A君 :まあ。面倒だもの。
お母さん:そうよね。面倒なことは嫌だよね。
勉強っぽくって、面倒だから嫌なんだね。
A君 :そう。
お母さん:今まででさあ、面倒だと思ったけど、やったら案外面白かっ
たものってある?
A君 :え~・・・。何かあるかな・・・・。
お母さん:A君、ほら、あれなんてどうだったの?エレクトーン教室。
A君 :あれね。そうだな。最初は、面倒くさいと思ったけど、今で
も続いているね。
お母さん:やって後悔したの?どう?
A君 :後悔してないよ。最近は、ちょっと難しいけど、それでも楽しいよ。
お母さん:習字だって、エレクトーンと同じじゃない?最初は、面倒く
さいかもしれないけど、やってみれば案外、面白いかもしれ
ないよ。勉強っぽいけど、集中力がつくし、エレクトーンに
もいい影響が出るかもね。
A君 :どうかな?わかんない。

◇お母さんは、習字を習わせようとして、A君を説得しているのですが、
無理やりという感じはしないのではないでしょうか。これが大切なこと
です。相手を認めながら、相手の感じている障害を徐々に取り除いてい
こうとすれば良いのです。説得したら、直ぐに結論を出そうとしなくて
良いのです。

◇説得する時には、性急な結論を求めないようにしましょう。もし性急
な結論を求めてしまったら、押し付けになってしまう可能性があるから
です。気長に説得することです。

『気長に説得すること!』